2025年12月14日
- メンタルヘルス
経営者のメンタルヘルス不調が判断力と売上に与える影響とは/認知行動療法カウンセリングセンター広島店
こんにちは、 認知行動療法カウンセリングセンター広島店です。
このブログを読まれている方の中には、
- 最近、判断が雑になっている気がする
- 考える時間を取っているはずなのに、良い打ち手が出てこない
- 人への対応が以前よりきつくなっていると感じる
こうした違和感を抱えながらも、
「経営者だから仕方がない」
「忙しい時期なだけだ」
と、そのまま走り続けている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、経営者のメンタルヘルス不調が、どのように判断力や売上に影響していくのかを、
精神論ではなく、実際に起きやすい変化の流れから整理していきます。
経営者のメンタル不調は「動けなくなる」とは限らない
メンタルヘルス不調というと、
- 何もやる気が出ない
- 動けなくなる
- 決断できなくなる
といった状態を想像されがちです。
しかし、経営者の場合は逆の形で現れることも少なくありません。
たとえば、
- 十分に検討せずに決めてしまう
- 判断が極端(強気・悲観のどちらかに振れる)
- 応答が荒くなり、関係性にヒビが入る
- 後から見ると「なぜこの判断をしたのか分からない」選択が増える
これは考えるための余力が落ちている状態で、判断を続けている結果として起きやすい変化です。
「経営が難しい」のではなく「考える装置がうまく働いていない」状態
睡眠不足や強い緊張状態が続くと、
- 頭が回らない
- 視野が狭くなる
- 悲観的な解釈が増える
- 人と関わるコストが高く感じる
といった変化が起きやすくなります。
このとき多くの方は、
「自分の経営判断が悪い」
「能力が足りない」
と考えてしまいます。
しかし実際には、経営そのものが難しいのではなく、判断を支える前提条件が崩れているケースが少なくありません。
徹夜明けの運転に例えると、すべて説明がつく
この状態は、「徹夜明けの運転」によく似ています。
徹夜明けでも車は運転できます。
本人は「意外といける」と感じることもあります。
しかし実際には、
- 注意力が落ちる
- 判断が遅れたり、逆に雑になる
- 急な操作が増える
- 危険への気づきが鈍くなる
そして一番の問題は、能力が落ちていることに本人が気づきにくい点です。
経営者のメンタルヘルス不調も、これと非常によく似ています。
経営者は「危険だと分かっていても止まれない」
経営者が置かれている状況には、
- 売上
- 資金繰り
- 納期
- 従業員の生活
といった現実があります。
「今ここで止まったら間に合わない」
「自分が踏ん張らないと回らない」
そう考えるのは、無謀さではなく責任感の結果です。
だからこそ、
「とにかく休みましょう」
という助言が、現実的でないことも多いのです。
経営者にとってのメンタルサポートとは何か
私たちが考える経営者向けのメンタルサポートは、
- 気分を前向きにすること
- 弱音を吐かせること
だけではありません。
それよりも、
- 判断が雑になっていないかを一緒に点検する
- 悲観や焦りを、事実ベースで整理する
- 極端なアクセルやブレーキを避ける視点を持つ
- 走り続けるための状態管理を行う
といった、判断を支える補助に近い役割です。
ハンドルを奪うことはありません。
経営の最終判断は、常にご本人が行います。
メンタルが整うと、経営で何が変わるのか
メンタルサポートによって最初に変わるのは、気分よりも経営の質です。
- 判断のブレが小さくなる
- 先送りが減る
- 人への応答が落ち着く
- 組織全体の空気が安定する
- 結果として選択肢が増える
売上が急に跳ねるわけではありません。
ただ、静かに落ちていく状態から抜け出すことができます。
これは経営者にとって、十分に現実的で意味のある変化だと私たちは考えています。
よくあるご質問(Q&A)
Q1. 経営者がカウンセリングを受けるのは大げさではありませんか?
いいえ。
経営者の場合、「不調を治す」ためではなく、判断の質を保つための点検として利用される方も多くいらっしゃいます。
問題が深刻化する前の相談は、決して珍しいものではありません。
Q2. 忙しくて時間が取れないのですが、それでも意味はありますか?
はい。
限られた時間だからこそ、考え方や判断の整理を行う価値があります。
長時間の面談よりも、「どこで無理が起きているか」を明確にすることが重要な場合も多いです。
Q3. 経営の具体的なアドバイスをもらえるのですか?
私たちは経営判断そのものを指示する立場ではありません。
ただし、判断がどのような前提や捉え方から生まれているかを整理し、より現実的な検討ができる状態を整えるお手伝いは行います。
おわりに|走り続けるための「管理」という選択
経営は長距離運転です。
大切なのは、無理をしないことではなく、無理を前提に管理することです。
もし最近、
- 判断に自信が持てない
- 以前の自分と違う感覚がある
そう感じている場合は、一度立ち止まって整理することが、結果的に遠回りにならないこともあります。
認知行動療法カウンセリングセンター広島店では、
経営者の立場や現実を踏まえた上でのご相談をお受けしています。
必要なタイミングで、必要な分だけ。
その選択肢の一つとして、知っておいていただければ幸いです。
認知行動療法カウンセリングセンター広島店のご案内
認知行動療法カウンセリングセンター広島店では、
経営者の方が抱えやすい「判断のブレ」「思考の偏り」「慢性的な負荷」を、
精神論ではなく、現実的な整理と点検を通してサポートしています。
「休めない前提」で走り続けている方が、
無理を重ねて事故を起こしてしまう前に、
判断の土台を整えるための場としてご利用いただけます。
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