2025年09月06日
- 認知行動療法
広島で沈黙恐怖へのカウンセリング

こんにちは。認知行動療法カウンセリングセンター広島店です。
「会話の途中で沈黙が続くと、気まずくていたたまれない」
「無言になるのが怖くて、相手の反応を気にしながら必死にしゃべり続けてしまう」
そうしたつらさを抱えていませんか?
近年、「社交不安」や「対人関係のストレス」が注目される中で、“沈黙が怖い”という悩み=沈黙恐怖を抱える方が少なくありません。意外と人には打ち明けにくいテーマですが、実際には広島でも多くの方がこの悩みでご相談に来られています。
本記事では、沈黙恐怖の特徴と、当センターが提供している認知行動療法(CBT)によるアプローチについて詳しく解説します。
◆ 沈黙恐怖とは?
沈黙恐怖とは、会話や人との関わりの中で「沈黙が続くこと」に強い不安を感じる状態を指します。
例えばこんな経験はありませんか?
- 雑談中に沈黙が訪れるのが怖くて、とにかく話し続けてしまう
- 無言の時間があると「つまらないと思われたかも」と不安になる
- 自分がしゃべらない時間が続くと居心地が悪く、その場から逃げたくなる
- 会話の“間”が怖く、リラックスして人と過ごせない
- その結果、人との関わり自体を避けてしまう
この背景には「沈黙=失敗」「沈黙=嫌われる」といった自動的な思考が働いています。特に真面目で気遣いのできる方ほど、「場を盛り上げなければ」という強いプレッシャーを感じやすく、結果的に自分を追い込んでしまうのです。
◆ 回避行動としての「多弁」
沈黙が怖いと、人はその不安を避けようとします。その代表例が「とにかくしゃべり続ける」=多弁です。
一見、社交的で会話が得意そうに見えても、実際には以下のような悩みが隠れていることがあります。
- 話しすぎて後から自己嫌悪に陥る
- 相手の表情や気持ちを気にする余裕がない
- 会話が一方的になり、孤独感が強まる
- 常に緊張していて、終わった後はぐったり疲れる
この「多弁」は一時的に安心を与えるものの、実は**“沈黙は危険”という思い込みを強化する回避行動**でもあります。そのため、本当は大丈夫だったと気づく機会を失い、不安が長く続いてしまうのです。
◆ 認知行動療法(CBT)による沈黙恐怖へのアプローチ
当センターでは、沈黙恐怖に対して科学的根拠に基づいた認知行動療法(CBT)を用いて支援を行っています。まずは、相談者の思考・感情・行動のパターンを整理した上で、その方に合った方法を組み合わせながら支援を行います。
① 認知の整理と再検討
沈黙恐怖に苦しむ方の多くは、「沈黙=否定的な評価に直結する」という自動思考を抱えています。例えば:
- 「沈黙が続くと相手に嫌われる」
- 「沈黙は場を壊すことだ」
- 「会話を盛り上げられない自分はダメだ」
これらは事実ではなく、頭の中で瞬間的に生まれる思い込みです。セッションでは 思考記録表 を用いて状況・自動思考・感情・行動を整理し、その考えがどの程度現実的かを一緒に検討していきます。
例えば、クライエントが「沈黙が10秒続いたら相手は退屈しているに違いない」と信じていた場合、「実際に相手はどう反応していたか?」「他の可能性は?」と検討し、「相手も考え事をしていただけかもしれない」という別の解釈を見つけていきます。こうしたプロセスを通じて、「沈黙=失敗」という硬直した見方を少しずつ柔軟にしていきます。
② 回避行動の見える化と減少
沈黙恐怖では、不安を避けるために次のような「回避行動」が日常的に起きています。
- 常に会話のネタを頭の中で準備しておく
- 相手が話し終える前に質問を重ねる
- 間を与えないように早口で話す
- 本当は話したくないのに無理に話題を振る
これらは一時的に安心を与えますが、長期的には「沈黙は危険」という信念を強化してしまいます。
セッションでは、こうした行動を具体的に書き出し、「自分が沈黙を避けるためにやっていること」リストを作成します。そのうえで、リストの中から負担の小さいものを選び、少しずつ手放してみる実験を行います。例えば、あえて「沈黙しないように話題を準備する」ことをやめ、会話中に自然な間を許容する練習をします。
③ 曝露(エクスポージャー)と反応妨害
沈黙恐怖への支援で重要なのは、「ただ沈黙を我慢する」のではなく、沈黙が含まれる状況に実際に身を置き、その場で具体的な行動を試みることです。
曝露(エクスポージャー)
避けてきた「沈黙が生じる場面」に挑戦していきます。たとえば:
- 雑談中にあえて自分から話題を振らず、相手が自然に話すのを待ちながら視線を合わせる
- 会議で発言した後、次の人が話し始めるまで資料を見て待つ
- 初対面の会話で、一言で答えたあとに一呼吸置き、相手の反応を受け取る
こうした曝露は、「沈黙=危険」という思い込みを修正するきっかけになります。
反応妨害
曝露の場面では、ついしてしまう「逃げの行動」を止めてみます。たとえば:
- すぐに質問してしまう代わりに、メモ帳に一言書き込んでから返答する
- 間を埋めようと早口で話す代わりに、コップの水を一口飲む
- 話題探しで頭をフル回転させる代わりに、相手の表情をじっくり観察する
- 不安が高まったときは、背筋を伸ばして呼吸を一回整える
曝露と反応妨害の組み合わせ
曝露と反応妨害はセットで取り組むことで効果が高まります。
- 飲み会にあえて参加して(曝露)、沈黙が訪れたときは冗談を言う代わりに水を飲んでみる(反応妨害)
- 雑談で短く答えて(曝露)、不安が出てきたら深呼吸して相手の返答を待つ(反応妨害)
このように、「苦手な場面に入ること」と「いつもの逃げをやめて新しい行動をとること」を組み合わせることで、「沈黙があっても人間関係は壊れない」という新しい体験を積み重ねられます。
④ 自分への過剰な要求を和らげる
沈黙恐怖の背景には、完璧主義や過剰な責任感が隠れていることも少なくありません。
- 「会話を盛り上げるのは自分の役目だ」
- 「沈黙を作るのは相手への失礼だ」
- 「沈黙が生じたら人間関係が終わる」
こうした認知的なクセに働きかけることも、CBTの重要な要素です。セッションでは「会話はお互いに作るもの」「沈黙は相手が考えるための自然な時間でもある」といった新しい視点を取り入れます。さらに「相手を楽しませなければならない」という“ねばならない思考”を和らげることで、自分を縛る負担を減らし、より自然に人と関われるようにしていきます。
◆ よくあるご質問(Q&A)
Q1. 沈黙恐怖かどうか分からないのですが、相談しても大丈夫ですか?
A1. もちろん大丈夫です。「沈黙が怖い」「会話に緊張する」といった感覚だけでもご相談いただけます。
Q2. 雑談が苦痛です。特別な会話スキルが必要ですか?
A2. 特別なスキルは不要です。「上手に話すこと」より「怖さと向き合うこと」を重視します。
Q3. オンラインでも受けられますか?
A3. はい。当センターは全国対応のオンラインカウンセリングを行っています(顔出しなしでも可)。
Q4. 効果はどれくらいで感じられますか?
A4. 個人差はありますが、5〜10回程度で「沈黙への恐怖がやわらいできた」と感じる方が多いです。
◆ 認知行動療法カウンセリングセンター広島店について
当センターは、「話すのが怖い」「人と一緒にいると緊張する」といった悩みを抱える方に寄り添い、安心して相談できる場所です。
沈黙が怖かった方が「無理に話さなくてもいい」「静かでも大丈夫」と感じられる体験を重ねられるよう、スタッフが丁寧に伴走いたします。
📍店舗情報・アクセス
認知行動療法カウンセリングセンター広島店
〒730-0853
広島市中区堺町2丁目4-16 堺町Yビル402号室
アクセス:広島電鉄 小網町駅 徒歩1分/土橋駅 徒歩3分
営業時間:10:00〜20:00(完全予約制)
▼LINEで相談する
https://lin.ee/26sKHRK8
▼お申込みフォーム
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSelm3nMBwOyvwnkhrkihe-APBzNTll2NL4fsPB6b6hHMzC8GA/viewform
▼Webサイト
https://hiroshima.cbt-mental.co.jp/
広島で「沈黙が怖い」と感じている方は、どうぞ一度ご相談ください。あなたが安心して人と過ごせる時間を取り戻せるよう、認知行動療法の視点から全力でサポートいたします。
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