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こんにちは。認知行動療法カウンセリングセンター広島店です。
当センターは、広島市中区に拠点を構え、地域の皆さまが安心して心の悩みを相談できる場として、認知行動療法(CBT)を専門にしたカウンセリングを行っています。

今回のテーマは 「対人恐怖症」
「人と話すときに強い緊張を感じる」「視線が怖くてうつむいてしまう」「人前で赤面や動悸が出てしまう」――こうした悩みは決して珍しいものではありません。

この記事では、対人恐怖症の特徴、社交不安症との違い、そして当センターで行っているカウンセリングの具体的な進め方についてご紹介します。

対人恐怖症とは?

対人恐怖症とは、人と関わる場面で強い恐怖や不安を感じてしまう状態を指します。日本では古くから「対人恐怖」という表現が使われてきました。

よくある症状

ここで重要なのは、対人恐怖は「社交的な場面」だけに限られないという点です。
会議やスピーチのような特別な状況だけでなく、日常生活のごく普通の場面でも不安や恐怖が生じます。

例えば:

このように、人と関わるあらゆる場面で過敏に反応してしまうのが、対人恐怖症の特徴です。


社交不安症と対人恐怖症の違い

「社交不安症」と「対人恐怖症」は似ているようで少し異なります。

つまり、社交不安症は「頭の中の考えが不安を生む状態」、対人恐怖症は「身体が先に反応してしまう状態」と整理できます。


認知行動療法(CBT)でのアプローチ

当センターでは、対人恐怖症に対して以下のようなステップでCBTを行います。

1. 状況・思考・感情・行動の整理

2. 認知の再検討

「人の視線が怖い」と感じる背景には、『相手に否定的に評価されてしまうのでは』『悪い印象を持たれるのでは』という思い込みが隠れていることがあります。

こうした考え方は実際に確かめることができないため、断言はできません。

そこでカウンセリングでは、「必ずそうなると言い切れるのか?」「他の捉え方はないか?」と考え直す練習を行い、思考の選択肢を増やしていきます。

大切なのは、相手の本心を知ることではなく、自分の見方を柔軟にして、極端な思い込みにとらわれすぎないようにすることです。

3. 曝露(エクスポージャー)

人と関わる場面で不安を感じると、多くの方は「この不安に襲われたら何もできない」「必ず失敗してしまう」と思ってしまいます。
曝露は、その思い込みを調整していくための練習です。

たとえば、人と短時間だけ視線を合わせてみる、簡単な会話をしてみるなど、無理のない範囲から始めます。
不安は確かに起こりますが、繰り返す中で 「不安を感じても行動できた」「思ったほど致命的ではなかった」 という体験が積み重なります。

この経験を通して、「不安があっても何とかなる」という実感が育ち、不安を必要以上に脅威とみなさなくなっていきます。

4. リラクセーションや呼吸法

赤面や動悸など身体反応を和らげる方法を学び、不安が出ても落ち着けるスキルを身につけます。


広島でのカウンセリング体制

当センター広島店では、完全予約制・個室対応でプライバシーに配慮しています。


よくあるご質問(Q&A)

Q1. 対人恐怖と社交不安、どちらに当てはまるか分かりません。

A. 多くの方は両方の特徴を持っています。診断名にこだわる必要はなく、「どんな場面で困っているか」を一緒に整理することが大切です。

Q2. カウンセリングはどのように進みますか?

A. 初回は不安や困りごとを丁寧に伺い、状況を整理します。その後、不安が出やすい場面を一緒に確認し、考え方や行動のパターンを少しずつ修正していきます。進め方は相談者ごとのペースに合わせるので、安心して取り組めます。

Q3. 初めての相談で緊張してしまいそうで不安です。

A. 初めての相談では多くの方が緊張します。当センターでは、無理に苦手なことを強要することはありません。安心できる雰囲気を大切にし、話しやすいところから始められるようサポートします。


まとめ

対人恐怖症は「人との関わりを避けたい気持ち」と「本当は人と関わりたい気持ち」がぶつかる、とてもつらい状態です。しかも、その恐怖は社交的な場面に限らず、日常のささいなやり取りでも現れるため、本人にとっては大きな負担となります。

しかし、認知行動療法を通じて「考え方」と「行動」の両方に働きかけていくことで、不安を和らげ、少しずつ人との関わりを取り戻していくことが可能です。

もし広島で「人の視線が怖い」「人前で緊張して苦しい」と感じている方は、どうぞ当センターにご相談ください。

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