2025年05月12日
- 認知行動療法
広島で醜形恐怖の相談ができる認知行動療法カウンセリング
こんにちは。認知行動療法カウンセリングセンター広島店です。
今回は、「醜形恐怖（Body Dysmorphic Disorder：BDD）」というテーマについてご紹介します。
「見た目のことが気になって人と会うのがつらい」
「鏡を見すぎてしまうけど、見ないと不安」
「本当は外に出たいのに、隠してしまう自分がいる」
そんなお悩みはありませんか？
これらは、決して珍しいことではありませんし、性格のせいでもありません。
必要なのは、「一人で抱え込まないこと」と「適切な支援を受けること」です。
醜形恐怖とは？
醜形恐怖（BDD）は、「自分の外見に大きな欠点がある」と感じ、
それによって強い苦痛を感じたり、日常生活に支障をきたしたりする状態です。
たとえば、以下のような状態が続くことがあります：
- 鏡を頻繁に確認してしまう
- 外見の一部が気になって、出かけるのに時間がかかる
- 人と話すとき、ずっと見られているような気がする
- 「欠点を見られたくない」と思って外出や交流を避けてしまう
本人にとってはとても切実な悩みである一方で、周囲には伝わりにくいこともあり、「わかってもらえない苦しさ」も加わりやすいテーマです。
タイプ別にみる醜形恐怖の傾向
醜形恐怖の傾向には、大きく分けて2つのパターンがあります。
①「美しく見せたい」タイプ
- 外見を理想的なものに近づけようとする
- 鏡やスマートフォンで頻繁にチェックする
- メイクや整形、美容施術に強いこだわりがある
- 他人の評価を過剰に気にしてしまう
②「欠点を隠したい」タイプ
- 「自分の顔は見苦しい」と感じている
- 常に帽子やマスクなどで顔を隠そうとする
- 写真を避け、人と会うことを避けるようになる
- 他人と比べて「自分は劣っている」と感じやすい
どちらのタイプでも、「外見への強いこだわり」と「その不安からくる行動パターン」が共通しています。
認知行動療法（CBT）のアプローチ：新しい視点を育てる
認知行動療法（CBT）は、「考え方（認知）」と「行動のくせ」に注目しながら、
今よりも少し楽に過ごせる方法を一緒に探していく心理療法です。
🌱 考え方に新しい視点を加える
醜形恐怖の中では、以下のような考えが心の中に根づいていることがあります。
| よくある考え | CBTでの視点 |
| 外見が悪いと人から嫌われる | 関係性の中で大切なものは、外見以外にもたくさんあるかもしれない |
| 周囲の人が自分の容姿をじっと見ている | 自分が感じるほど、他人はそこまで注目していないことも多い |
| この欠点のせいで人生が終わった | 外見の一部が気になるのは自然なこと。でも、それが人生すべてを決めるわけではないかもしれない |
CBTでは、これまでの考えを否定するのではなく、「他の見方もあるかもしれない」と視野を広げることを一緒に練習していきます。
💡やめたいのに繰り返してしまう行動には「HR（ハビットリバーサル）」
「鏡を何度も見てしまう」「肌を触ってしまう」「見た目を隠すための儀式がやめられない」――
そんな無意識に繰り返してしまう行動に対しては、HR（ハビットリバーサル）が効果的です。
🔄 HRTは、3つのステップで進めます。
- セルフモニタリング（記録）
どんなとき、どんな状況でその行動をしてしまうのかを記録して、パターンを把握します。
（例：トイレ後に必ず鏡を見る、電車の中で顔を触ってしまう、など） - 拮抗行動（代わりの行動）の準備
「その行動とは両立できない行動」をあらかじめ決めておきます。
（例：鏡を見たくなったら手を洗う／顔を触りたくなったら深呼吸して両手をグー・パー） - 実践と調整
実際にやりそうになったときに拮抗行動に切り替えられるように練習します。
少しずつ、無意識にしていた行動をコントロールできる実感が持てるようになります。
この方法は、日常の中に取り入れやすく、「自分でできた」という感覚にもつながりやすいものです。
思考にとらわれすぎないために：マインドフルネスと受容
外見への不安が一日中頭から離れず、気持ちが疲れてしまう…。
そんなときは、「考えを変えよう」と頑張るよりも、「その考えをそのまま眺める」という方法もあります。
- 「いま、自分は外見のことが気になっている」と気づく
- それに振り回されず、深呼吸や瞑想を通して少し距離を取ってみる
こうしたマインドフルネス的な視点は、考えを消すことではなく、思考に巻き込まれずに過ごす力を養う方法です。
また、「完璧じゃない自分を許してみる」「それでも自分には価値があると思えるようになる」
そんな受け入れの感覚も、少しずつ育てていきます。
醜形恐怖は改善可能です
「自分の悩みなんて大したことじゃない」「これくらいで相談していいのかな」と思ってしまう方もいるかもしれません。
でも、あなたの感じている苦しさは、ちゃんと向き合うに値するものです。
CBTやHRTなどを通して、「安心して外に出られるようになった」「人と話すことが怖くなくなった」と感じる方も多くいらっしゃいます。
一歩ずつ、一緒に進んでいきましょう。
ご相談を希望される方へ
当センターでは、醜形恐怖に関するご相談を広島店をはじめ、全国の拠点で受け付けております。
「こんなこと、相談してもいいのかな？」と迷っている方も、ぜひお気軽にご連絡ください。
ご相談窓口
📍認知行動療法カウンセリングセンター 広島店
〒730-0853 広島市中区堺町2丁目4－16 堺町Yビル402号室
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