2025年06月23日
- 認知行動療法
【広島でスマホ依存を見直したい方へ】認知行動療法によるコントロール力の育て方

スマートフォンは、今や生活に欠かせない道具です。調べもの、連絡、娯楽、買い物、スケジュール管理…。気づけば一日中スマホに触れていた、という方も多いのではないでしょうか。
そして中には、
- つい手に取ってしまう
- 使いすぎて後悔する
- やめたくてもやめられない
- スマホばかり見ていて家族に責められる
といったお悩みを抱えている方も少なくありません。
この記事では、「スマホに振り回されている感覚をなんとかしたい」「気づけば何時間も使ってしまう…」という方に向けて、認知行動療法(CBT)とリラプス・プリベンション(再発予防)モデルの考え方を活かした、無理のない改善方法をご紹介します。
「スマホ依存」という言葉の前に考えたいこと
「依存」という言葉には、どこかネガティブな響きがあります。「自分は意思が弱いのかも」「異常なのでは」と不安に感じる方もいらっしゃいますが、私たちは「使い方がちょっと偏っているだけ」と捉えるようにしています。
スマホが身近にあるのは当たり前。むしろ便利な道具に頼るのは自然なことです。
ただ、それが自分にとって「しんどい」「困っている」と感じた時に、少し立ち止まって見直すことが大切なのです。
なぜスマホを手放せないのか?行動パターンを紐解く
認知行動療法では、私たちの行動には必ず理由があると考えます。スマホをつい見てしまうのも、その時の状況・気持ち・考えが影響しているからです。
たとえば:
状況 | 気持ち | 行動 |
---|---|---|
仕事中に行き詰まる | イライラ・焦り | SNSを開いて気分転換 |
夜寝る前に布団に入る | 不安・孤独感 | 動画を見続けてしまう |
家で一人の時間 | 退屈・無気力 | ゲームに没頭する |
このように、スマホは単なる暇つぶしではなく、感情や不快感から一時的に距離をとる手段になっていることも多いのです。
スマホとの付き合い方を見直す3つのステップ
ここでは、認知行動療法に基づく考え方から、よく活用される3つの工夫をご紹介します。
※以下のステップはあくまで一例です。実際のカウンセリングでは、その人の状況や悩みに応じて順番を変えたり、必要な部分だけを取り入れたりします。大切なのは「正しい手順通りにやること」ではなく、ご本人に合った無理のない方法を一緒に見つけていくことです。
ステップ1:まずは「記録」から
改善の第一歩は、「やめること」ではありません。まずは現状を見える化することが大切です。
たとえば1週間ほど、
- どのタイミングで
- どんな気分で
- どのアプリを
- どれくらい使ったか
を簡単にメモしてみましょう。
自分でも気づいていなかった**“使い方のクセ”**や、特定の気分との関係性が見えてくるはずです。
ステップ2:スマホの代わりにできる「安心行動」を探す
スマホが果たしている役割に気づいたら、その役割を他の行動で満たす工夫が有効です。
- 寂しさ → 誰かにLINEを送る、音楽を聴く
- 不安 → 散歩、軽い運動、深呼吸
- 退屈 → 読書、手を動かす趣味
ここで大事なのは、「スマホを使うのは悪いこと」ではないというスタンスです。選択肢を増やすことで、振り回されにくくなるのです。
ステップ3:自分に合った「ルール」を試してみる
一律の制限や禁止は長続きしません。大切なのは、「できそうなことを、小さく始める」ことです。
たとえば:
- 寝る前30分はスマホを別の部屋に置く
- アプリの通知をオフにする
- SNSを開く時間帯を決めておく
- 朝の最初の1時間はスマホを見ない
これらはすべて、「やめる」ためのルールではなく、使い方を“自分で選べる”状態に近づくための土台です。
リラプス・プリベンション(再発予防)モデルで考える「波」に備える力
行動を変える過程では、「一度は良くなったけれど、また戻ってしまった…」という波があります。
これは失敗ではなく、自然なプロセスです。
リラプス・プリベンションではこう考えます:
- 誘因(トリガー)は何だったか?
- どんな気分・考えがあったか?
- 他にどんな対処の選択肢があり得たか?
このように、振り返りを責めるためでなく、学ぶために行います。
再びスマホを使いすぎてしまったとき、
「自分はやっぱりダメだ」ではなく、
「今回は不安な気持ちが強かったな。次はどうしようか」と、建設的な対応を考える習慣が身につきます。
認知行動療法カウンセリングセンター広島店では、こんなご相談に対応しています
- 「気づけば何時間もスマホを使ってしまう」
- 「スマホがないと落ち着かない」
- 「使い方を変えたいが、ひとりでは難しい」
- 「子どものスマホ使用について悩んでいる」
どんな方にも、**その人なりの“やめられない理由”**があります。そしてそれは、**見方を変えると「うまくやろうとしていた工夫」**であることも多いのです。
私たちは、そこに否定的なラベルを貼らず、「一緒に振り返ってみる」ことから支援をスタートします。
【アクセス・相談方法】認知行動療法カウンセリングセンター広島店
📍所在地:広島市中区堺町2丁目4-16 堺町Yビル402号室
🚋 最寄駅:広島電鉄 小網町駅 徒歩1分、土橋駅 徒歩3分
🕙 営業時間:10:00〜20:00(完全予約制)
💬 LINE相談:https://lin.ee/26sKHRK8
📝 ご予約フォーム:https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSelm3nMBwOyvwnkhrkihe-APBzNTll2NL4fsPB6b6hHMzC8GA/viewform
🌐 ホームページ:https://hiroshima.cbt-mental.co.jp/
よくあるご質問(Q&A)
Q. カウンセリングではスマホを完全に禁止されるのですか?
A. いいえ。私たちは「使い方を自分で選べるようになる」ことを目指します。禁止や制限ではなく、自分に合った付き合い方を一緒に探していきます。
Q. 仕事柄スマホが必要です。それでも相談していいですか?
A. もちろんです。「使うべき時」と「振り回されてしまう時」を区別するだけで、ぐっと楽になります。
Q. 家族のスマホ依存が気になります。相談してもいいですか?
A. ご家族のみのご相談も歓迎しております。どのように声をかければよいか、一緒に考えましょう。
まとめ|「やめる」より「選べる」スマホの使い方を
スマホは便利で、多くの場面で支えになってくれる道具です。けれど、ちょっとしたきっかけで「使われる側」になってしまうこともあります。
そんなとき、ただ我慢したり、自己流でやめようとしたりすると、逆にストレスが強くなってしまいがちです。
私たちは、「何をやめるか」ではなく、「どう使っていきたいか」に焦点を当てます。
スマホとの関係を、自分らしく選び直したい。そんなときは、どうぞ認知行動療法カウンセリングセンター広島店にご相談ください。
一覧に戻る