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こんにちは。認知行動療法カウンセリングセンター広島店です。
当センターは、広島市中区を拠点に、**認知行動療法(CBT)**に特化したカウンセリングを提供しています。今回は「パニック症(パニック障害)」について、広島の生活動線に即してわかりやすくご案内します。


パニック症とは?

パニック症は、突然生じる強いパニック発作を特徴とする心の不調です。

パニック発作の主な症状

発作は数分〜十数分程度でピークを迎え、多くの場合は自然に収まります。
しかし、この経験は非常に強烈で、**「また起きるのではないか」**という強い恐怖を残します。


予期不安と回避行動

パニック症で日常生活に支障をもたらす大きな要因が、予期不安です。

予期不安とは、「次にまたパニック発作が起こるのではないか」という強い不安が続く状態です。

その結果、

といった行動に結びつきます。

これらは短期的には安心感を与えますが、長期的には**「やっぱり危険だ」という思い込みを強め、予期不安と回避行動の悪循環**を作り出してしまいます。


認知行動療法(CBT)によるパニック症へのアプローチ

認知行動療法では、パニック症に対して 「発作そのものは危険ではないことを理解し、予期不安と回避行動の悪循環を断つ」 ことを重視します。以下のような流れで進められるのが一般的です。

  1. アセスメント(初回)
    • 困っている場面・身体反応・考え(心配事)・これまでの対処を丁寧に整理
    • 目標を共有(例:「一駅だけ電車に乗る」「レジに3分並ぶ」など具体化)
  2. 心理教育(からだ×こころの理解)
    • 体の反応(動悸・息切れ等)そのものは危険ではなく時間とともにピークアウトすることを理解
    • 予期不安→回避・安全行動→一時安心→長期維持というメカニズムを図式化
  3. 認知(受け止め方)の検討
    • 「動悸=心臓発作ではないか」「息苦しさ=死んでしまうのでは」などの破局的な考えを整理します。
    • その考えが妥当かどうかを見直し、より現実的で安心できる捉え方を育てていきます。
  4. 行動実験・段階的エクスポージャー(曝露)
    • 予期不安を感じる場面を段階的に体験し、不安が自然に下がることを学びます。
    • 例:駅に立つ → 電車に一駅だけ乗る → 少し混雑した時間に挑戦する
    • 練習後は「想定した最悪は起きたか」「何分でピークが下がったか」を振り返る
  5. 安全行動の見直し
    • 水を常に持つ、非常口を確認し続けるといった「安心のための行動」が不安を維持している場合があります。
    • それらを少しずつ減らし、**「不安があっても自分でやり切れた」**という経験を重ねていきます。
  6. 再発予防
    • 身につけた方法を整理し、自分なりの「対応リスト」を用意します。
    • 予期不安が再び出ても、同じやり方で乗り越えられる準備を整えます。

よくあるご質問(Q&A)

Q1. 外出が難しいのですが、相談は可能ですか?
A. はい、オンラインで完結できます。パニック発作が強い時期でも、ご自宅から安全に始められます。

Q2. 電車やレジなど“抜けにくい場面”が怖いのですが、どのように対応するのですか?

A. まずはカウンセリングの中で、**どのような場面でどんな不安が強いかを丁寧に整理(アセスメント)**します。その上で、ご本人と相談しながら段階をつけた練習計画を立てていきます。最初から難しいことに取り組むのではなく、無理のない範囲で一歩ずつ進めることを大切にしています。

Q3. どのくらいで変化が分かりますか?
A. 個人差はありますが、週1回の面接+日々の小さな練習を重ねると、数週間で「避けていた場面に短時間なら挑戦できる」などの変化が見えやすくなります。継続によって予期不安と回避のサイクルが弱まっていきます。


ご予約・お問い合わせ(広島店)


まとめ

パニック症では、予期不安が続き、パニック発作を避けるために回避や安全行動が増えることで生活が狭まります。CBTはこの悪循環を丁寧にほどき、パニック症の改善を行なっていきます。

通室が難しくてもオンラインで始められるので、まずはお気軽にご相談ください。

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