2026年05月20日
- 認知行動療法
広島で嘔吐恐怖に悩む方へ|架空事例から見る認知行動療法カウンセリングの実際
こんにちは。
認知行動療法カウンセリングセンター広島店です。
広島で生活されている方の中にも、
- 「外食中に気分が悪くなったらどうしよう」
- 「電車や会議で吐いたら終わりだと思ってしまう」
- 「人が多い場所ほど逃げられない感じがして怖い」
- 「子どもの体調不良が極端に怖い」
このような“嘔吐への強い恐怖”に悩まれている方は少なくありません。
特に広島市内では、路面電車やバス通勤、人前での会食、学校行事など、「途中で抜けにくい場面」が多く、嘔吐恐怖の不安が強まりやすいことがあります。
今回は、実際のカウンセリングをイメージしていただけるよう、架空事例をもとに「嘔吐恐怖への認知行動療法(CBT)」の流れをご紹介します。
※本記事は実際の事例ではなく、複数の相談内容を参考に構成した架空事例です。
嘔吐恐怖とは?
嘔吐恐怖とは、
- 自分が吐くこと
- 他人が吐くこと
- 吐きそうになる感覚
- 吐くかもしれない状況
などに対して、強い恐怖や不安が生じる状態です。
特徴的なのは、「実際に吐いている時」よりも、
「もし吐いたらどうしよう」
という“予期不安”が非常に強くなることです。
その結果、
- 外食を避ける
- 電車に乗れない
- 人混みを避ける
- 学校や職場へ行きづらくなる
- 常に胃の感覚を確認する
- 逃げ道を探し続ける
といった状態につながることがあります。
「ただの心配性」とは違う苦しさ
嘔吐恐怖は、周囲からは見えにくい症状です。
そのため、
- 「気にしすぎじゃない?」
- 「実際には吐いてないんでしょ?」
- 「考えすぎでは?」
と言われ、さらに苦しくなる方も少なくありません。
しかし、ご本人の中では、
- 「もしここで吐いたら」
- 「迷惑をかけたら」
- 「逃げられなかったら」
というイメージが非常にリアルに浮かび、不安が強くなっています。
認知行動療法では、この“恐怖の仕組み”を整理しながら、少しずつ生活を広げていくサポートを行います。
架空事例|「外食が怖くなった」20代女性のケース
ご相談内容
広島市内で事務職として働く20代女性のAさん。
きっかけは、数年前に居酒屋で体調を崩した経験でした。
その後から、
- 「また気持ち悪くなったらどうしよう」
- 「人前で吐いたら終わりだ」
- 「逃げられない場所が怖い」
という不安が強くなり、
- 飲み会を断る
- 新幹線に乗れない
- 会議前に食事を抜く
- 常に胃薬を持ち歩く
- 途中退出できる席しか座れない
ようになっていました。
最初は「気にしすぎかな」と思っていたものの、徐々に生活範囲が狭くなり、広島駅周辺へ行くことすら不安になっていったそうです。
カウンセリング初期|まずは“悪循環”を整理する
認知行動療法では、最初から無理に恐怖へ向き合うわけではありません。
まず行うのは、
「なぜ不安が続いているのか」
を整理することです。
Aさんの場合、以下のような流れが見えてきました。
①「吐くかもしれない」と考える
↓
② 不安が強くなる
↓
③ 胃の違和感・動悸・息苦しさが出る
↓
④ 「やっぱり危ない」と感じる
↓
⑤ 外食や人混みを避ける
↓
⑥ 一時的に安心する
↓
⑦ 「避けたから助かった」と脳が学習する
このサイクルが続くことで、恐怖が維持されていたのです。
「考えないようにする」が逆効果になることも
Aさんは、
「吐くことを考えないようにしよう」
と必死に頑張っていました。
しかし、人間の脳は、
「考えないようにしよう」
と思うほど、逆に意識してしまうことがあります。
例えば、
「絶対に失敗しないようにしよう」
と思うほど緊張してしまう感覚に近いかもしれません。
そのためカウンセリングでは、
「不安をゼロにする」
よりも、
「不安があっても行動できる状態を作る」
ことを目指していきました。
実際のカウンセリング|段階的に“避けていたこと”へ挑戦
Aさんの場合、いきなり居酒屋へ行くようなことは行いませんでした。
まずは、
- 「吐く」という文字を見る
- 嘔吐を連想するイラストを見る
- 混雑していないカフェへ行く
- 短時間だけ外食する
- 途中退出せずに数分滞在する
- 人通りの多い場所へ短時間行く
など、小さなステップから始めていきました。
認知行動療法では、こうした方法を
「段階的エクスポージャー(曝露)」
と呼びます。
重要なのは、
「怖くなくなってから挑戦する」
ではなく、
「少し怖い状態でも、新しい体験を積む」
ことです。
「安全確認行動」を減らしていく
Aさんには、無意識に行っていた行動もありました。
例えば、
- 常に出口近くに座る
- 胃薬を何度も確認する
- 食事量を極端に減らす
- “逃げられる場所”を探す
- トイレの位置を過剰に確認する
といった行動です。
これらは一時的には安心できます。
ただ、脳は、
「これをしないと危険」
と学習しやすくなります。
そのためカウンセリングでは、
- 胃薬を“確認しない”
- あえて真ん中の席に座る
- 少しだけ食事量を増やす
- 逃げ道確認を減らしてみる
など、「安全確認に頼りすぎない練習」も行っていきました。
身体感覚への注意を減らす練習
嘔吐恐怖の方は、
- 胃の違和感
- 喉の感覚
- ムカつき
- 飲み込み感覚
- お腹の動き
などに意識が集中しやすくなります。
すると、少しの違和感でも、
「危険かもしれない」
と感じやすくなります。
そこでAさんには、
- 食事の味
- 店内の音
- 会話内容
- 周囲の景色
- 相手の話
など、“外側”へ注意を向ける練習も行いました。
これは単なる気分転換ではなく、
“注意を柔軟に切り替えるトレーニング”
という意味合いがあります。
「不安の波は続きっぱなしではない」を体験する
嘔吐恐怖の方の中には、
「不安が始まったら止まらない」
と感じている方もいます。
しかし実際には、不安は一定ではなく“波”があります。
カウンセリングでは、
- 不安が上がる瞬間
- 少し落ち着く瞬間
- 再び上がる瞬間
を記録しながら、
「不安はずっと同じ強さでは続かない」
ことも確認していきました。
この体験が、「逃げなくても大丈夫かもしれない」という感覚につながることがあります。
数ヶ月後の変化
数ヶ月後、Aさんは、
- カフェへ行ける
- 短時間の会食に参加できる
- 路面電車に乗れる
- 「不安はあるけど動ける」と感じる
- 外出前の確認時間が減る
ようになっていきました。
嘔吐恐怖の場合、
「完全に不安がゼロになる」
ことだけを目標にすると、かえって苦しくなることがあります。
それよりも、
「不安があっても生活を取り戻していく」
という視点が大切になることがあります。
お子さまの嘔吐恐怖について
嘔吐恐怖は、大人だけでなくお子さまにも見られることがあります。
例えば、
- 給食が怖い
- 学校へ行けない
- 修学旅行が不安
- 体調不良の子を見るのが怖い
などです。
また、保護者の方が心配するあまり、
- 無理に休ませ続ける
- 過度に安心させ続ける
- 不安を先回りして回避する
ことが、結果として不安の維持につながる場合もあります。
そのため、必要に応じて保護者の方とも一緒に関わり方を整理していくことがあります。
嘔吐恐怖は「性格の弱さ」ではありません
嘔吐恐怖の方は、とても真面目で責任感が強い方も多く、
- 「迷惑をかけたくない」
- 「失敗したくない」
- 「恥をかきたくない」
という思いを強く持っていることがあります。
そのため、
「こんなことで悩む自分がおかしい」
と責めてしまう方も少なくありません。
ですが、嘔吐恐怖は、
“不安への脳の学習”
が強く関係していることがあります。
認知行動療法では、その学習パターンを少しずつ整理しながら、生活を広げていくサポートを行っていきます。
Q&A
Q. 嘔吐恐怖はカウンセリングで相談できますか?
はい、ご相談いただけます。
「外食ができない」「電車が怖い」「子どもの体調不良が不安」など、日常生活での困りごとを整理しながら対応を考えていきます。
Q. いきなり怖いことをやらされますか?
無理に進めることはありません。
認知行動療法では、ご本人と相談しながら段階的に取り組んでいくことを重視しています。
Q. 嘔吐恐怖とパニック症状は関係ありますか?
関連しているケースもあります。
「気持ち悪くなる → 不安が高まる → 身体症状が出る → さらに怖くなる」という流れが重なっている場合もあります。
広島で嘔吐恐怖にお悩みの方へ
認知行動療法カウンセリングセンター広島店では、嘔吐恐怖、不安症状、社交不安、パニック症状などに対するカウンセリングを行っています。
「こんなこと相談していいのかな」
「うまく説明できない」
「家族にも理解されにくい」
という状態でも大丈夫です。
まずは現在の困りごとを整理するところから、一緒に考えていきます。
認知行動療法カウンセリングセンター広島店
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