2025年11月21日
- 認知行動療法
広島で人間関係へのカウンセリング
認知行動療法カウンセリングセンター広島店のブログをご覧いただき、ありがとうございます。
人間関係の悩みと一言でいっても、背景はお一人おひとり違います。
「相手にどう思われるか不安」「伝え方が難しい」「距離感が分からない」など、事情は多様です。
本日のテーマは 「人間関係へのカウンセリング」 です。
認知行動療法の視点に加えて、アサーション(相手も自分も大切にする伝え方)の考え方も織り交ぜながら、実際のカウンセリングでどのように整理していくのかを紹介します。
■ 人間関係の悩みは、なぜ負担が大きくなりやすいのか
まず、よくある背景として以下のような事情が考えられます。
● ① 相手の反応を推測しすぎてしまう
「嫌われたのかもしれない」「怒っているかもしれない」など、相手の気持ちを読みすぎることで負担が大きくなることがあります。
● ② 自分の気持ちや要望をうまく伝えにくい
“言っても伝わらない気がする”“角が立ちそう”などの不安から、必要なコミュニケーションが控えめになってしまうケースです。
● ③ 距離の取り方が分からない
親しさが増えるほど気を遣い、距離を離しすぎると孤独を感じる…といったバランスの難しさがあります。
● ④ 過去の経験が影響する
以前のつらい経験が似た状況で思い出され、慎重になりすぎることがあります。
● ⑤ 役割や期待の重さ
職場や家庭での役割が重く、関係性の中で無理をし続けてしまうケースも見られます。
悩みが複雑になりやすいのは、このような様々な要素が重なり合っているからです。
■ 認知行動療法の視点での整理
認知行動療法では、まず「事実」と「受け取り方」を分けて整理していきます。
● ① 状況=事実を確認する
例)遊びに誘ったら相手から●日は都合が悪いと言われた、など。
「実際に起きたこと」を丁寧に確認していきます。
● ② 受け取り方=考えを言語化する
例)怒っているのかもしれない、迷惑に思われている気がする、など。
この“考え”が負担を強めている場合が少なくありません。
● ③ 別の見方の可能性を増やす
「忙しかっただけかもしれない」「体調が悪かった可能性もある」など、視点を柔らかく拡げていくことで、負担が少なくなる場面があります。
● ④ 行動の選択肢を広げる
状況が整理されると、どんな行動が有効か見通しが立ちやすくなります。
これにより、「気持ちを抑え込む」か「我慢できずにぶつけてしまう」の2択ではなく、中間の選択肢を取れることがあります。
■ アサーションの視点を取り入れる
アサーションとは、
「相手も自分も大切にしながら、自分の気持ち・考え・要望を適切に伝えるコミュニケーション」 を指します。
人間関係がつらくなると、しばしば以下のパターンが見られます。
● 遠慮しすぎる
自分の気持ちを我慢してしまい、負担が増えるタイプ。
● 強く伝えすぎてしまう
気持ちを伝えることはできるが、相手との摩擦が起きやすいタイプ。
● 心の中では不満だが表では合わせてしまう
表では我慢しつつ、後で自己嫌悪やストレスが増えるタイプ。
アサーションでは、これらのどれでもない 「相手も尊重しながら、自分の要望を丁寧に伝える方法」 を一緒に考えます。
■ アサーションの実際の活かし方
カウンセリングでは次のような工夫を行います。
● ① 伝えたい内容を整理する
「何が困っているのか」「どこまでなら許容できるのか」など、まずは自分の気持ちを整理していきます。
● ② 順番を考える
相手に伝えるときは、
- 事実
- 自分の気持ち
- 具体的な要望
の順で伝えると、衝突を避けつつ話しやすくなります。
● ③ 言葉の選び方を調整する
「○○してくれると助かる」
「私はこう感じている」
というような、相手を責めない伝え方を一緒に工夫します。
● ④ 相手の立場も尊重する
アサーションは“自分を通す”ことではなく、互いの立場や状況を踏まえたコミュニケーションを目指します。
この考え方は、職場・家族・友人・パートナーなど、どの関係にも応用できます。
■ 相談例
① 職場での人間関係
- 報連相のタイミングが難しい
- 上司や同僚の反応を過度に気にしてしまう
- 会議や雑談が苦手
こういった場合、事実整理+アサーションの練習が役立つ場面があります。
② 家族とのコミュニケーション
家族は距離が近いからこそ、以下のような摩擦が起きやすいことがあります。
- 意見が言えない
- 気持ちを読み合うことで疲れる
- 価値観のズレ
- 話すタイミングの難しさ
認知行動療法で現在のパターンを整理し、アサーションで伝え方の選択肢を増やします。
③ 友人・パートナーとの関係
- 連絡頻度
- 距離の取り方
- 不安が先立って話しづらい
このような場合も、
「自分の気持ちを整理 → 適切に伝える → 相手の立場も踏まえる」
という流れが役立つことがあります。
■ Q&A
Q1. 人間関係の悩みは、どのくらいの期間で整っていきますか?
事情や背景は人によって異なります。
まずは状況整理を進めることで、関係性の負担が軽くなる場面が見られることがあります。
Q2. アサーションは誰でも使えますか?
はい。年齢や性格に関わらず、言葉の選び方や伝え方を工夫することで取り入れやすくなります。
Q3. オンラインでも相談できますか?
はい。広島店ではオンラインカウンセリングも行っています。
■ 広島で人間関係に悩んだときは
認知行動療法カウンセリングセンター広島店では、対面・オンラインの両方に対応しています。
落ち着いた空間で、
「いま起きていること」「これからどう進むか」
を丁寧に整理していきます。
【広島店のご案内】
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