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こんにちは、認知行動療法カウンセリングセンター広島店です。

「人と食事をする場面が怖い」「会食だけがどうしても避けたい」。
こうした相談は、実はひと言で説明できる状態ではありません。

会食恐怖と呼ばれてはいるものの、
その背景にはいくつか異なる心理メカニズムがあります。

どれが中心となっているかによって、
症状の形も、必要なアプローチもまったく変わってきます。

本記事では、会食恐怖の「タイプの違い」を整理しながら、
認知行動療法(CBT)の視点で改善のポイントをまとめました。


1. 会食恐怖とは

会食恐怖とは、 人前で食事をする場面で強い不安や身体反応が起き、食事がうまく取れなくなる状態です。

特徴としては、

などが挙げられます。

性格や気合いの問題ではなく、
身体反応・思考のパターン・不安を避ける行動の組み合わせによって起きています。


2. 会食恐怖には主に3つのタイプがある

① 見られることが怖いタイプ(社交不安が背景)

「周りからどう見られるか」という評価への不安が中心にあります。

よくある反応

CBTのポイント

このタイプでは、周りに意識が向きすぎる状態の調整が改善の鍵になります。


② 吐くことが怖いタイプ(嘔吐恐怖が背景)

「もし食事中に気分が悪くなったら」という体調への警戒が中心です。

よくある反応

CBTのポイント

身体の違和感を「危険の前兆」と受け止めやすい特徴があり、
その意味づけを調整していくことが重要です。


③ 食行動そのものが不安定なタイプ(摂食関連の背景)

会食恐怖そのものは摂食障害とは異なりますが、
食事量や体型への緊張が強い場合、会食が一気に負担になることがあります。

よくある反応

CBTのポイント

このタイプでは、会食だけでなく日常の食行動を整えるサポートも必要になります。


3. 3タイプに共通する「悪循環」とは

どのタイプにもみられやすいのが、
不安や恐怖を避けようとする行動が、長期的には不安や恐怖を強めてしまうという悪循環です。

一時的な安心につながるものの、
「やはり会食は危険だ」という確信が強まり、
次の会食がさらに難しくなります。

認知行動療法では、この悪循環を低負荷の範囲で少しずつ緩めていきます。


4. 認知行動療法(CBT)での改善の流れ

① 会食場面で起きている流れを整理する

・状況(事実)
・身体反応
・浮かんだ考え
・そのときの行動
を整理し、何が不安を維持しているか可視化します。

② 不安を支える行動(安全行動)を調整する

すべてを一度に手放すのではなく、
負担の少ない部分から調整していきます。

③ 認知の再検討

「本当にそうだろうか?」
「起きても対処できる範囲だろうか?」
事実に基づいて考えを柔らかく整えます。

④ 段階的な練習

いきなり外食ではなく、
・ひとりで軽食を取る
・信頼できる人と短時間だけ食べる
など小さなステップを積み重ねていきます。

⑤ 再発予防

不安が戻りやすい場面を共有し、事前に備えます。


5. Q&A

Q1. 会食恐怖は治るのでしょうか?

はい。
段階的に不安への向き合い方を整えていくことで、
多くの方が「普通に人と食べられる」状態に回復していきます。
性格や根性の問題ではなく、
仕組みを理解することで改善が進むタイプの困りごとです。


Q2. 無理に会食に行ったほうが慣れますか?

無理をして挑戦すると、
「やはり危険だ」という確信が強くなることがあります。
大切なのは、
いまの自分にちょうど合う難易度の練習を選ぶことです。
これは専門家と一緒に設定すると安全に進みます。


Q3. 吐き気がある場合でも相談できますか?

もちろん可能です。
会食恐怖では身体反応が先に起きることも多く、
その意味づけと対処を丁寧に扱うことで改善が期待できます。
体調不安が強い方こそ、早めの相談が役立ちます。


■ 広島店のご案内

認知行動療法カウンセリングセンター広島店
〒730-0853
広島市中区堺町2丁目4-16 堺町Yビル402号室
(広島電鉄 小網町駅 徒歩1分/土橋駅 徒歩3分)

営業時間:10:00〜20:00(完全予約制)

WEBサイト
https://hiroshima.cbt-mental.co.jp/

LINE(相談・ご予約)
https://lin.ee/26sKHRK8

お申込フォーム
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