2025年07月02日
- 認知行動療法
広島で過敏性腸症候群に悩む方へ|認知行動療法でのカウンセリング

「外出先で突然お腹が痛くなるのではと不安になる」
「職場での会議や移動がつらい」
「病院で異常はないと言われたのに、ずっと症状が続いている」
こうしたつらさを感じている方は、**過敏性腸症候群(IBS:Irritable Bowel Syndrome)**の可能性があります。
広島市中区にある「認知行動療法カウンセリングセンター広島店」では、医療機関では対応が難しい心身のつらさに対して、心理面からの支援を行っています。
このブログでは、過敏性腸症候群の基礎知識と、当センターで提供しているカウンセリングの考え方、進め方についてご紹介します。
過敏性腸症候群(IBS)とは?
IBSとは、腸の病気と診断されるような明確な異常はないにもかかわらず、腹痛や下痢・便秘などの便通異常が慢性的に続く状態を指します。IBSには次の4つのタイプがあります:
- 下痢型(IBS-D):急な便意や水っぽい便が多くなる
- 便秘型(IBS-C):排便困難や便秘が続く
- 混合型(IBS-M):下痢と便秘を交互に繰り返す
- 分類不能型(IBS-U):どれにも当てはまらないが症状が続く
IBSは命にかかわる疾患ではありませんが、生活の自由度や安心感に大きな影響を与えることがあります。
心と体のつながりに注目することの大切さ
IBSでは、腸の過敏さや自律神経の働きに加えて、「不安や緊張」といった心理的な状態が深く影響していることがあります。
たとえば、
- 電車やバスなどトイレがすぐに使えない場所で不安になる
- 会議や発表など緊張する場面でお腹の調子が悪くなる
- 一度不調を感じた場所や状況を避けたくなる
こうした状態が続くと、日常生活での行動が制限されてしまい、外出や仕事、人との関わりに不安を感じる場面が増えていくことがあります。
当センターでは、「こころと体がどのように関係しているか」を丁寧に見つめ直し、安心して過ごせる場面を少しずつ広げていく支援を行っています。
認知行動療法(CBT)とは?
認知行動療法(CBT)は、思考・感情・行動の関係性に注目し、より柔軟な考え方や過ごし方を育てる心理療法です。
IBSに対するCBTでは、以下のような視点をもとに進めていきます:
1. 考え方のくせに気づき、整理する
IBSの方は「また体調が悪くなるかも」といった不安が強くなりやすく、それにより緊張や身体症状が高まることもあります。
そのようなときに浮かぶ「自分には無理だ」「人に迷惑をかけるかも」といった考えを一緒に見直し、柔らかい見方を育てていきます。
2. 自分のペースで新しい体験をつくる
避けていた状況にすぐに戻ることは求めません。自分の安心できる範囲から少しずつステップを設けながら、安心して行動できる範囲を広げていく取り組みを一緒に考えます。
3. 身体への意識の向け方を調整する
IBSの症状は身体の違和感が中心です。だからこそ、身体の反応に対して「敏感になりすぎない」ような意識の持ち方や、身体を落ち着かせる呼吸法などを使って、日々の負担を軽減していきます。
カウンセリングの進め方(例)
以下は、実際のカウンセリングの一例です。あくまで一つの参考であり、その方の状態や目標に応じて個別に調整しています。
ステップ1|丁寧なヒアリング
現在の生活状況や症状のパターン、過去の経験などを一緒に整理します。無理に話す必要はありません。
ステップ2|「こころ」と「身体」の関係を見える形に
不安や緊張と症状のつながりを一緒に整理し、どういった場面でつらさが増すのかを可視化していきます。
ステップ3|不安との向き合い方を学ぶ
思考の整理や注意の向け方、身体を整える方法を学びながら、緊張とともに過ごせる工夫を探していきます。
ステップ4|日常を少しずつ広げていく
自分の価値観に基づき、生活の中で大切にしたいことを意識しながら、行動の選択肢を広げていきます。
よくあるご質問(Q&A)
Q. 病院では「異常なし」と言われたのですが、カウンセリングで何ができるのでしょうか?
A. 異常がないと診断されても、日常生活に支障が出ている場合は心理面からのサポートが有効なことがあります。考え方や身体とのつきあい方を整理することで、不安が軽減されることもあります。
Q. 症状が強くて通うのが不安です。オンラインでの対応は可能ですか?
A. はい、当センターでは全国対応のオンラインカウンセリングを行っております。広島市外や県外にお住まいの方にもご利用いただいています。
Q. CBTはどのくらいの期間通えばいいですか?
A. 目安としては数ヶ月程度が多いですが、状況や目標によって異なります。初回面談時に無理のないペースを相談しながら決めていきます。
「安心して過ごせる毎日」を目指して
IBSのつらさは、外からは見えづらく、周囲に理解されにくいことも少なくありません。
「またつらくなるかも」と先を心配して日々を過ごすのは、とても苦しいことです。
それでも、**「少しでも気楽に暮らしたい」「また外出を楽しめるようになりたい」**という気持ちがあれば、そこからできる取り組みはたくさんあります。
私たちは、症状の有無にかかわらず、あなたらしく過ごせる日々を取り戻すお手伝いをしたいと考えています。
どうぞ、ひとりで抱え込まず、いつでもご相談ください。
■ 認知行動療法カウンセリングセンター広島店
- 住所:〒730-0853 広島市中区堺町2丁目4-16 堺町Yビル402号室
- アクセス:広島電鉄 小網町駅 徒歩1分、土橋駅 徒歩3分
- 営業時間:10:00〜20:00(完全予約制)
- LINE相談・予約:https://lin.ee/26sKHRK8
- 予約フォーム:Googleフォームはこちら
- 公式サイト:https://hiroshima.cbt-mental.co.jp/