2025年10月07日
- 認知行動療法
広島で自責感に悩む方へのカウンセリング

「つい自分のせいだと考えてしまう」「ちょっとした失敗でも頭の中で何度も責めてしまう」――こうした自責感に苦しんでいませんか。自分を責める思考は、誰もが一度は経験する自然な気持ちですが、慢性的になると日常生活に大きな影響を及ぼし、心の健康を脅かします。特に、うつや不安の背景と結びついていることも少なくありません。
こんにちは。認知行動療法カウンセリングセンター広島店です。
本日は「自分を責めて苦しい方へのカウンセリング」というテーマについて、認知行動療法(CBT)の視点からお伝えします。
1. 自分を責める気持ちとは?
「自分を責める」とは、何か出来事が起きたときに、過度に「自分のせいだ」「自分はだめだ」と考えてしまう思考習慣です。
よく見られる特徴
- 慢性的な後悔や罪悪感
- 完璧を求めるあまり小さな失敗も許せない
- 「自分には価値がない」と感じやすい
- 人との関わりを避け、孤独を感じやすい
こうした傾向が強まると、心のエネルギーを消耗し、うつ状態や不安症状につながることもあります。
2. 自責感が強まる背景
人が自分を責めてしまう理由には、いくつかの要因が考えられます。
- 過去の経験
子ども時代に厳しく叱られ続けたり、否定的な言葉を浴び続けた体験は、「自分が悪い」と考える習慣を強めやすくなります。 - 思考や行動のパターン
完璧を求めすぎたり、物事を悲観的に捉えがちな「考え方の傾向」が自責感を強めることがあります。これは「性格そのもの」ではなく、繰り返しの経験や環境から形づくられる習慣です。 - 心の不調
うつ病や不安障害の一症状として、自分を過度に責める思考が現れることがあります。 - 人間関係の影響
職場や家庭で常に高い期待を受けたり、他人と比較される環境にいると、「もっと頑張らなければ」と感じ、自分を責めやすくなります。
こうすると「性格ではない」との一貫性を保ちつつ、「傾向」として説明できます。
3. 認知行動療法(CBT)の視点
認知行動療法では、まず「なぜ自分を責めてしまうのか」を整理することから始めます。いきなり考え方を変えようとするのではなく、今の状態を丁寧に把握することが出発点です。
ステップ1:現状把握
カウンセリングでは、次のように「出来事―思考―感情―行動」のつながりを見える形にしていきます。
- 出来事:会議で発言できなかった
- 自動思考:「やっぱり自分は役に立たない」
- 感情:恥ずかしさ、落ち込み
- 行動:次からは発言を避ける
こうした整理によって、自責感が強まるパターンが明確になります。
ステップ2:対処法の実施
現状把握のうえで、その人に合った方法を少しずつ取り入れます。例えば、以下のような内容を組み合わせたりします。必要なポイントを優先的に扱うのが特徴です。
- 出来事と解釈を切り分ける
例:友人からLINEが返ってこなかった → 「嫌われた」と決めつけず、「忙しいのかもしれない」と別の見方を試してみる。 - 思考の柔軟性を広げる
例:「自分は何をしてもダメだ」→「失敗もあるけれど、できている部分もある」とバランスよく捉える。 - 小さな行動から変えていく
例:大勢の前で話すのが難しいなら、まずは1対1で短く話すことから始める。
このように、CBTでは 現状を整理し、その人にとって取り組みやすい方法を選んで進める ことで、自責感に振り回されない心の土台を育てていきます。
4. セルフケアの工夫
カウンセリングなど専門的な支援と並行して、日常生活で取り入れられるセルフケアも効果的です。小さな積み重ねが、自分を責める気持ちを和らげる土台になります。
感情を書き出す日記
頭の中で繰り返すと責める思考が強まります。紙に書き出すことで気持ちを客観的に整理でき、「ただの考え」であることに気づきやすくなります。
深呼吸や瞑想などのリラックス法
自責感が強いと体も緊張しがちです。深呼吸や瞑想は心身の緊張をほぐし、落ち着きを取り戻す助けになります。特に寝る前に短時間取り入れると効果的です。
睡眠や食事など生活リズムを整える
心と体はつながっています。不規則な生活は思考を悲観的に傾けやすくします。規則正しい睡眠と栄養バランスの取れた食事は、心の安定に欠かせません。
信頼できる人に気持ちを話す
一人で抱え込むと「自分だけが悪い」という思い込みが強まります。安心できる相手に気持ちを言葉にすることで、自分を責める視点から少し距離を取ることができます。
「自分を責める気持ち」は誰にでも起こり得る自然な反応ですが、抱え込むと大きな負担になります。セルフケアは完璧に行う必要はありません。まずは一つでも、自分に合う方法を生活に取り入れてみることが大切です。
5. 誤解と正しい理解
自分を責めてしまう気持ちに苦しんでいる方は、周囲や自分自身から誤解されやすいことがあります。そのために余計に孤立感を深めてしまうケースも少なくありません。ここでは、代表的な誤解と正しい理解について整理します。
「性格だから仕方ない」という誤解
「自分はもともとこういう性格だから、直らない」と思い込む方が多くいます。しかし実際には、自責感は性格そのものではなく、思考の習慣や心の不調に影響を受けています。
認知行動療法では、その習慣を少しずつ見直し、より柔軟な考え方を身につけていくことが可能です。性格と決めつけて諦める必要はありません。
「一人で解決しなければならない」という誤解
「他人に頼るのは恥ずかしい」「弱い人間だと思われる」と感じて、誰にも相談せず抱え込んでしまう方もいます。ですが、相談することは弱さではなく、むしろ回復に向けた大切な行動です。専門家に話すことで、自分では気づけなかった視点や対処法を得ることができます。
正しい理解
自責感は「心の問題」であり、適切なサポートを受けることで改善が見込めます。そして、その一歩を踏み出すことは決して恥ずかしいことではなく、むしろ勇気ある選択です。
6. 広島店でのカウンセリング
認知行動療法カウンセリングセンター広島店では、自責感に苦しむ方へのカウンセリングを行っています。
完全予約制で、安心してお話しいただける環境を整えています。
- 住所:〒730-0853 広島市中区堺町2丁目4-16 堺町Yビル402号室
- アクセス:広島電鉄 小網町駅 徒歩1分、土橋駅 徒歩3分
- 営業時間:10:00〜20:00(完全予約制)
- LINE: https://lin.ee/26sKHRK8
- 予約フォーム: https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSelm3nMBwOyvwnkhrkihe-APBzNTll2NL4fsPB6b6hHMzC8GA/viewform
- Webサイト: https://hiroshima.cbt-mental.co.jp/
Q&A
Q1. 自分を責める気持ちは性格だから直らないのでは?
A1. いいえ。思考の習慣は性格とイコールではありません。認知行動療法では「考え方のクセ」を整理し、少しずつ柔軟にしていくことが可能です。
Q2. 相談すると弱い人間だと思われませんか?
A2. そんなことはありません。むしろ、相談できる力は前向きに回復していくための大切な力です。
Q3. どれくらい通えば効果がありますか?
A3. 個人差がありますが、数回のカウンセリングで気持ちが軽くなる方もいます。継続的に取り組むことで、自責感に振り回されにくい自分を育てることができます。
まとめ
「自分を責めてしまう」苦しみは、多くの方が抱えるものです。けれども、それは改善可能な課題でもあります。認知行動療法をはじめとする心理的支援やセルフケアを組み合わせることで、心の負担を軽くすることができます。
広島で自責感に苦しんでいる方は、どうぞ一度ご相談ください。私たちは「責める心」から「自分を受け止める心」へと歩むお手伝いをいたします。
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