2025年06月28日
- 認知行動療法
広島で「うつ病」に悩む方へ

~認知行動療法によるカウンセリングの実際と小さな一歩~
「朝がつらい」「何もしていないのに涙が出てくる」「人と会いたくない」
このような気持ちを抱えながら、日々なんとか乗り切っている方へ。
私たち認知行動療法カウンセリングセンター広島店では、うつ病や抑うつ状態に悩む方へ向けて、認知行動療法(CBT)を用いたカウンセリングを行っています。
本記事では、うつ病に関する基本情報、よくある誤解、カウンセリングの流れ、そして認知行動療法の特徴について、架空の事例を交えながら詳しくご紹介します。
「うつ病」とは何か?──誰にでも起こり得るこころの病
うつ病は、決して「心が弱いから」「怠けているから」なるものではありません。
多くの方が真面目で、責任感が強く、周囲に迷惑をかけまいと頑張ってきた末に、こころが疲弊してしまうことで発症します。
代表的な症状:
- 気分の落ち込み・無気力感
- 食欲・睡眠の異常(増える/減る)
- 集中力の低下
- 自責の念(自分を責める)
- 死にたい気持ちの出現
これらの症状は、本人の努力不足や気の持ちようで解決できるものではありません。
こころと身体の不調が互いに影響し合い、回復には専門的な支援が必要になる場合があります。
「もしかして…?」と感じたときに現れやすいサイン
「うつ病」とまで診断されない場合でも、抑うつ状態が長引くことはよくあります。
以下のような状態が2週間以上続いているときは、一度ご相談いただくことをおすすめします。
- 楽しかったことに興味が湧かない
- 体がだるく、起きるのがつらい
- 人と会うのがおっくうで避けてしまう
- つい涙が出てきてしまう
- 自分が迷惑な存在だと感じる
【架空の事例紹介】——30代・会社員のケース
※この事例は実際の相談内容ではなく、よくある傾向を元に構成した架空のものです。
30代の会社員Aさんは、半年ほど前から「ミスを引きずってしまう」「寝ても疲れが取れない」と感じるようになり、出勤時に動悸や涙が出る日が増えていました。
「仕事ができない自分は価値がない」「他人に迷惑をかけるくらいなら辞めた方がいい」と考え、会社にも行けなくなってしまいました。
Aさんは病院で「うつ病」と診断され、薬を服用しながら当センターにご相談に来られました。
はじめは「話して何になるのかわからない」と半信半疑でしたが、少しずつ自分の考え方や行動を振り返る中で、「自分の価値=成果」ではないと気づき、生活リズムを立て直すことから少しずつ改善へと向かっていきました。
カウンセリングではどんなことをするのか?
ステップ①:状況を整理し、負の連鎖を可視化する
まずは、「どんなときに、どんな気持ちや考えが浮かぶのか」を一緒に整理していきます。
うつ状態の方は、自分の状態を客観的に見ることが難しくなっているため、モニタリング(記録)を通じて、「何が自分をつらくさせているのか」を可視化します。
ステップ②:自分を苦しめる思考のクセに気づく
うつ病の方は、自分にとても厳しい見方をしていることが多いです。
- 「失敗=全否定」
- 「助けてもらう=迷惑をかけること」
- 「ちゃんとできない自分は価値がない」
こうした極端な思考が、感情や行動に影響しているケースは少なくありません。
認知行動療法では、これらの考えに対して別の見方や柔軟なとらえ方を一緒に模索していきます。
ステップ③:小さな行動から回復のきっかけをつかむ
うつ病では、「動けない自分」に落ち込んでしまうことが多くあります。
そこでCBTでは、今の状態で**“できる範囲の行動”**に焦点を当て、具体的な一歩をサポートします。
- 5分だけ散歩してみる
- 部屋のカーテンを開ける
- 信頼できる人に近況をLINEで送る
こうした小さな行動が、「動けた」という感覚や自己効力感につながり、回復の土台になります。
カウンセリングの全体的な流れ(目安)
1回目:状況の整理/今の困りごとの共有
2回目:目標の設定(例:朝起きる習慣を取り戻したい)
3~4回目:思考のクセの把握と検討
5回目:行動を変えるための実験・練習
6回目以降:生活リズムの整備/再発予防の工夫/終結に向けた振り返り
よくある誤解とその対応
Q:薬を飲んでいるなら、カウンセリングは必要ないのでは?
A:薬は症状を軽減する助けになりますが、根本的な考え方や生活習慣の改善には、対話による支援が必要です。併用される方も多くいます。
Q:何を話していいかわかりません。話せる気がしません。
A:沈黙があっても大丈夫です。無理に話す必要はありません。必要に応じて、シートや図を使って整理していくことも可能です。
Q:職場や家族に知られたくありません。
A:当センターは完全予約制・守秘義務厳守です。相談内容が外部に漏れることは一切ありません。
カウンセラーよりひとこと
うつ病の回復は、誰かに「頑張れ」と言われてできるものではありません。
でも、「今の自分をそのまま受け止めてくれる場所」があることで、少しずつ自分を取り戻していくことができます。
「変わろう」としすぎなくてもいい。
まずは、「安心して話せる場所」で、こころの重荷を少し下ろすことから始めてみませんか?
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