2025年01月14日
- 認知行動療法
夫婦関係を改善するためのカウンセリング(認知行動療法)
こんにちは。認知行動療法カウンセリングセンター広島店のスタッフです。
現代の忙しい生活の中で、夫婦関係の悩みを抱えている方は多くいらっしゃいます。仕事や家事、育児に追われ、パートナーとの会話が減り、「なんで気持ちが伝わらないのだろう」と感じたことはありませんか?
今回は、夫婦関係を改善するためのカウンセリングの概要と実践方法についてお伝えします。また、具体的なアプローチもご紹介しますので、ぜひご参考にしてください。
よくある夫婦関係の悩みの原因
夫婦間の問題には、いくつかの共通する要因があります。以下に、その代表的なものを挙げます。
1. コミュニケーション不足
仕事や家庭の多忙さから、夫婦間の対話が減少することがあります。その結果、誤解やすれ違いが積み重なり、関係がギクシャクすることも。
2. 価値観や期待の違い
「家事の分担が公平ではない」「もっと家族の時間を大事にしてほしい」など、価値観や期待のズレが衝突を招くことがあります。
3. 過去の問題の影響
以前に解決できなかった問題や不満が現在の関係にも影響を与えるケースもあります。たとえば、「前に言ったことを覚えていない」「まだ信頼が戻らない」といった感情が残ることがあります。
4. 外部からのストレス
経済的な負担や親族との問題、育児・介護のプレッシャーなど、夫婦間以外の要因が関係に影響を与えることも少なくありません。
認知行動療法を取り入れた夫婦関係改善のアプローチ
認知行動療法(CBT)は、夫婦関係の向上に役立つ方法として広く活用されています。具体的には、現在起きている状況を整理し、パターン化された考え方や行動に働きかけることで、夫婦間の問題を解決へと導きます。
1. 繰り返されるパターンの認識と調整
夫婦関係における典型的なパターンとして、相手を批判する態度や防御的な反応、避ける行動などがあります。これらを振り返り、新しいやり方を試すことで関係性を改善していきます。
具体例
従来の行動:
「どうせ話しても無駄だ」と思って部屋を出る。
新しい行動:
「少し冷静になる時間を取った後、改めて話し合おう」と提案する。
2. 建設的なコミュニケーションスキルの習得
夫婦間の会話がより効果的になるよう、自己主張と傾聴の技術を学びます。これにより、感情や意見を適切に伝え、受け取れるようになります。
方法例
- アサーション: 自分の気持ちを尊重しつつ、相手への配慮を忘れない言い方を心掛ける。
- 傾聴: 相手の話を中断せず、共感しながら聞く。
カップルカウンセリングの活用
夫婦やパートナー同士で受けるカウンセリングは、二人が一緒に問題解決に取り組むための場を提供します。カウンセラーのサポートを受けながら、次のような成果を目指します。
1. 相互理解を深める
対話を通じて、互いの気持ちや考えを知ることができます。たとえば、次のような変化が生まれることがあります。
例:
これまで:「相手が冷たい」と思い込んでいた。
対話後:「ただ疲れていて、少し距離が必要だっただけ」と気付く。
2. 共通の目標を設定する
二人が一緒に達成したい目標を立てることで、関係改善へのモチベーションを高めます。
例:
- 毎週末に一緒に過ごす時間を確保する。
- 感謝を伝え合う習慣を作る。
3. 行動計画の立案
具体的な行動計画を立て、実践することで、夫婦間のポジティブな変化を促します。
例:
- 「ありがとう」を毎日1回以上伝える。
- 週に1度、一緒に楽しい時間を過ごす活動を計画する。
問題の再発防止策
関係が改善した後も、同じ問題が再発しないようにするための対策を講じます。
具体例
- 冷却期間の設定: 感情的な対立が生じた場合、一度離れて冷静になる時間を決める。
- 定期的な振り返り: お互いのストレスや問題点を話し合う時間を作る。
カウンセリングでのサポート内容
広島店では、次のような形でカウンセリングを行っています。
- 中立的な場の提供: 感情的な対立を避けるため、第三者が間に入ることで冷静に話し合える環境を整えます。
- 個別のニーズに応じた対応: 夫婦一緒でも、別々でも、状況に応じて柔軟に対応します。
- 継続的な支援: 一度のカウンセリングで終わるのではなく、長期的な改善を目指して伴走します。
最後に
夫婦関係に悩むことは珍しいことではありません。しかし、問題を放置するのではなく、小さな一歩を踏み出すことで大きな変化が生まれます。認知行動療法カウンセリングセンター広島店では、個別のご相談から夫婦一緒のセッションまで幅広く対応しています。
気になる方は、どうぞお気軽にご相談ください。一緒により良い関係を築くお手伝いをいたします。
認知行動療法カウンセリングセンター広島店
https://hiroshima.cbt-mental.co.jp/
——代表者情報——
岡村優希
株式会社CBTメンタルサポート 代表取締役
認知行動療法カウンセリングセンター代表
公認心理師、臨床心理士、認定行動療法士
個人事業主として私設カウンセリングルームの運営を経て、株式会社CBTメンタルサポートを創業し、メンタルヘルス支援者向けのサービス事業を展開している。主宰しているオンラインコミュニティ『認知行動療法の学校』の会員数は約400名。
さらに、カウンセリングルームを全国に5店舗運営しており、全国展開を目指している。
◆執筆書籍
「臨床心理学 〈123(第21巻第3号)〉 問いからはじまる面接構造論 「枠」と「設定」へのまなざし」金剛出版
「遠隔心理支援スキルガイド」 誠信書房
◆テレビ出演
読売テレビ「かんさい情報ネットten.」2024年7月4日
「あなたの味方!お役に立ちます」のコーナーに高所恐怖克服のための専門家として出演
◆雑誌掲載
「からだにいいこと」 2022年12月号、2023年2月号
◆近年の講演実績
2024年2月21日
広島大学医学部にて「セルフケアに役立つ認知行動療法入門」についての講師
2023年2月9日
NTT PARAVITA株式会社にて「認知行動療法」をテーマとした社内研修の講師
2022年7月6日
筑波大学医学医療系精神医学の勉強会で「パニック症の認知行動療法」についての講師
その他、学会発表多数
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