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―― 避ける・距離を置く・気持ちが長引くのは“弱さ”ではありません

人との会話で、ちょっとした一言が深く刺さり、気持ちがしばらく戻らない。
頭では「気にしすぎだ」と分かっていても、感情が追いつかない。
そんな状態が続くと、相手との距離を置くしかなくなり、「人がしんどい」という結論に近づいてしまいます。

しかしこれは性格の弱さではなく、心が刺激を“深く受け取るタイプ”であることが背景にあります。


■ なぜ同じ言葉でもダメージが大きいのか

同じ水風呂でも、
長く入れる人もいれば、すぐ限界を迎える人もいます。

これは意志や根性ではなく
身体が受け取る刺激の強度の違い

コミュニケーションでも同じことが起きます。

・表面的に受け止められる人
・心の奥まで響いてしまう人

決して「考え方がゆがんでいる」わけではありません。


■ 傷つき → 距離を置く → 関係が遠のく

刺激が深く届くタイプの人は、心の中で次のような反応が生まれます。

(相手の一言)

  ↓

私という存在の否定のように感じる

  ↓

これ以上関わるのが怖い

  ↓

距離を置く(回避)

「守るため」に距離を取る
→ その結果「孤立感」が強まる
この悪循環が続きやすくなります。


■ 「じゃあ向き合えばいいのか?」というと、そこで止まる

ここで多くの方が立ち止まります。

避けるとしんどい
でも向き合うのはもっと怖い

これは“メンタルの弱さ”ではなく、
まだ向き合うための“支え”が整っていない段階だからです。

丸腰のまま前線に出るようなもの。
心を守る準備がない状態で向き合えば、また深く刺さります。


■ ここで登場するのが「エクスポージャー」という考え方

認知行動療法では、
この「向き合い方」を安全に進める方法としてエクスポージャー(曝露)を用います。

● エクスポージャーとは?

怖さ・不安・緊張等を感じて避けてきた場面に、段階を追って取り組む方法です。

目的は「避けてきた不快な感覚をなくす」ことではなく、「不快な感覚があっても行動できる」体験を積むことです。

「不快な感覚があっても行動できた」という体験を積むことで、不快な感覚に縛られにくくなっていきます。

しかし繊細な方の場合、先にダメージが積み重なることがあります。

例えるなら、
いきなり冷水に全身を浸けるようなものです。

→「二度と近づきたくない」という学習だけが強まり、
かえって人間関係がつらくなることも。


■ 回復のカギは「心のストレッチ」

本当に必要なのは
接触量を増やすことではなく、接触“前”に余白をつくること

心のストレッチとは、
いきなり会話や修復を頑張るのではなく、
「受け止める枠(安全感)」を先に用意することです。


■ ストレッチ型エクスポージャー(実践ステップ)

STEP1 余白をつくる

・ゆっくり吐く
・足や身体の支えを感じる
→ まず「今は安全」という身体レベルの確認

STEP2 心理的クッション

・これは攻撃ではなく“私の反応”
・感受性の強さゆえに届いている
→ “解釈の訂正”ではなく“前提の再保証”

STEP3 ミニ接触

・すぐ切り離さない
・挨拶や短い会話だけ続ける
→ 「関係を残す」が目的

STEP4 振り返り

✕「怖くなかった?」
○「怖さがあってもつながりを保てた?」


■ ビフォーアフターの変化

BeforeAfter
気持ちが全てを支配する反応は出ても“自分側”が残る
距離を置くしかない距離を“選べる”
回復数日回復数時間〜半日へ
関係が細る接続が保たれる

■ よくあるご相談

これらは「考え方が歪んでいる」のではなく
“受け止め方が深い人の特性パターン” です。


■ Q&A

Q:こんなに人の言葉に振り回される自分は変えられますか?

→ はい。エクスポージャー等で受け止めても振り回され過ぎない“土台”を少しずつ育てることで変わっていきます。

Q:強くなる=鈍感になること?
→ いいえ。鈍感ではなく「余裕」。守る力です。

Q:改善まで時間がかかりますか?
→ 最初は「回復の早さ」から動き始めることが多いです。


■ 専門家が伴走できること

ひとりで取り組むと
「どこまでが安全ラインか(ミニ接触か)」がわかりにくく、
逆に負荷を上げすぎて再びつらさが強まることがあります。

認知行動療法では、
あなたの“心のキャパシティ”に合わせた段階設計を行い、
負荷ではなく“余白”から育てていくことが可能です。


広島でご相談をご希望の方へ

当センター広島店では、
「傷つきやすさ」や「人間関係のしんどさ」を抱える方への
心のストレッチ+エクスポージャー支援を行っています。

最初から深く話す必要はありません。
まずは「今のしんどさがどこから来ているか」を一緒に整理するところから。

✔ 無料の事前相談も実施しています
✔ オンライン対応も可(全国)

【広島店のご案内】

認知行動療法カウンセリングセンター 広島店
住所:〒730-0853
広島市中区堺町2丁目4-16 堺町Yビル402号室
アクセス:広電「小網町」徒歩1分

◆LINE(相談・予約)
https://lin.ee/26sKHRK8

◆予約フォーム(24時間受付)
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSelm3nMBwOyvwnkhrkihe-APBzNTll2NL4fsPB6b6hHMzC8GA/viewform

◆Webサイト
https://hiroshima.cbt-mental.co.jp/


さいごに

傷つきやすさは「消すべきもの」ではなく
守り方を変えれば、人とのつながりを取り戻せる感覚になります。

もし今、
「距離を置くしか自分を守る方法がない」と感じているのであれば、
そこに“別の守り方”を一緒につくることができます。

ひとりで抱える必要はありません。
まずは無料相談からお気軽にどうぞ。

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