2025年09月27日
- 認知行動療法
広島で抜毛症へのカウンセリング

広島で「抜毛症」に悩まれている方は少なくありません。
髪の毛やまつげ、眉毛などを無意識に抜いてしまい、「やめたいのにやめられない」と苦しむ方が多くいます。見た目の変化が気になり、人前に出ることに抵抗を感じたり、隠すための工夫に時間や労力を取られてしまうこともあるでしょう。
こんにちは。認知行動療法カウンセリングセンター広島店です。
当センターは、広島市中区に拠点を構え、地域の皆さまが安心して心の悩みを相談できる場として活動しています。
今回のテーマは「抜毛症」。その特徴や背景、日常生活への影響、そして認知行動療法の視点を取り入れたカウンセリングの方法についてご紹介します。
抜毛症とは?
抜毛症は単なる「クセ」や「習慣」ではなく、心の状態や生活リズムと深く関係していることが多いと考えられています。
よく見られる特徴
- 無意識に髪や体毛を抜いてしまう
- 集中時や緊張時、イライラしているときに行動が出やすい
- 抜いた毛を指で触ったり、口に入れてしまうことがある
- 抜いた直後はスッキリ感を得るが、その後に後悔する
繰り返すうちに毛が薄くなり、帽子やウィッグで隠す習慣がつく方もいます。その結果、「人と目を合わせるのが怖い」「人前に出たくない」といった二次的な悩みにつながることもあります。
抜毛症の背景にある要因
1. 習慣として定着している
勉強中やテレビを見ているときなど、何気なく髪に触れる行動から始まり、繰り返すうちにクセとして定着するケースがあります。
2. 気持ちの調整手段として行う
緊張や不安、不快感を感じた際、指先を動かすことで落ち着こうとする人がいます。その一つの方法として毛を抜いてしまうことが習慣化する場合があります。
3. 感覚へのこだわり
「この毛だけ硬い」「この部分の毛が気になる」といった感覚が抜毛行動のきっかけになることもあります。
日常生活への影響
抜毛症は、外見だけでなく心理的な側面にも大きな影響を及ぼします。
- 抜いた部分を隠すために帽子やウィッグが必須になる
- まつげや眉毛が少なくなり、人と目を合わせにくくなる
- 「やめられない自分」に落ち込み、自己否定感が強まる
このように、単なる「毛を抜く行為」以上に、生活の質(QOL)や自尊心に影響を与えてしまうのです。
認知行動療法(CBT)による対処法
抜毛症に対するカウンセリングでは、認知行動療法(CBT)が中心的なアプローチとなります。その中でも特に有効とされる技法が 習慣逆転法(Habit Reversal Training:HRT) です。CBTではまず丁寧にアセスメントを行い、そのうえでHRTや環境調整を組み合わせて支援を進めていきます。
ステップ1:アセスメント(観察と整理)
最初に行うのは「抜毛行動を理解するための観察」です。
- どんな場面で抜いているのか(時間・場所)
- どんな気持ちや状況で起こりやすいか(不安・退屈・緊張)
- 抜いたあとの感覚はどうか(落ち着く・後悔する など)
こうした記録を続けることで、無意識に思えた行動にも一定のパターンがあることに気づけます。アセスメントは、その後の対処法を考える土台となります。
ステップ2:習慣逆転法(HRT)の実践)
HRTは「抜毛の代わりに別の行動を習慣化する」方法です。
- 自覚訓練
抜毛の前触れ(手が髪に伸びる、むずむずする感覚)に気づけるよう練習します。 - 拮抗行動(代替行動)
抜毛の衝動を感じたときに、同時にはできない別の動作を行います。
- 両手を強く握る
- 膝の上に手を置く
- タオルやボールを握る
- 両手を強く握る
- これを数分間続けることで、衝動をやり過ごす練習をします。
- 習慣化と定着
繰り返すことで「抜毛衝動 → 代替行動」という新しい流れが身についていきます。
ステップ3:環境調整
行動は環境の影響を強く受けます。抜毛をしやすい環境をそのままにしておくと、どんなにHRTを頑張っても難しくなる場合があります。そこで環境を工夫します。
- 就寝時に帽子や手袋をつける
- 鏡の前に長時間座れないようにする
- 勉強机や作業環境をシンプルに整える
- 手元に代替行動用の道具(ボール・タオル)を置く
「抜毛しやすい環境を避ける」ことと「代替行動をしやすい環境をつくる」ことの両方を意識します。
ステップ4:振り返りと調整
カウンセリングでは、実践した結果を一緒に振り返ります。
- うまくいった代替行動はどれか
- 難しかった場面はどんな状況だったか
- どんな工夫をすれば続けやすいか
このサイクルを繰り返しながら、自分に合った方法を見つけていきます。
抜毛症に悩んでいる方へ
「やめたいのにやめられない」と感じているときこそ、一人で抱え込まず専門家に相談することが大切です。努力や我慢だけでは解決が難しい場合でも、認知行動療法を通じて「できる工夫」を一緒に探すことができます。
認知行動療法カウンセリングセンター広島店では、抜毛症に悩む方と共に歩みながら、生活に合わせた対処法を一緒に考えていきます。
Q&A
Q1. 抜毛症は自分の努力だけで治せますか?
A. 「抜かないようにしよう」と強く意識しても、無意識の行動が多いため努力だけで改善するのは難しいことがあります。カウンセリングでは「どんな場面で抜いてしまうか」を整理し、代わりの行動や環境調整を一緒に考えていきます。
Q2. どのようにカウンセリングが進むのですか?
A. まずは抜毛が出やすい状況や気持ちを一緒に整理します。そのうえで、行動を観察する方法や代替行動の工夫を試し、次回のセッションで振り返りながら進めていく形です。少しずつ「自分で調整できる」感覚を持てるようになることを目指します。
Q3. 子どもでもカウンセリングを受けられますか?
A. はい。年齢に応じた方法でサポートいたします。保護者の方への関わり方のアドバイスも行います。
まとめ
抜毛症は「クセ」ではなく、心理的要因や習慣が絡み合った行動です。無理にやめようとするよりも、認知行動療法やハビット・リバーサルを取り入れて、少しずつ改善を目指すことが可能です。
広島で抜毛症にお悩みの方は、ぜひ当センターにご相談ください。
ご相談・お問い合わせ
認知行動療法カウンセリングセンター広島店
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