2025年09月23日
- 認知行動療法
広島で受けられるアンガーマネジメント

こんにちは。認知行動療法カウンセリングセンター広島店です。
私たちは広島市中区に拠点を置き、地域のみなさまが安心して心の悩みを相談できる場として、認知行動療法(CBT)を専門としたカウンセリングを提供しています。
今回のテーマは 「アンガーマネジメント(怒りの感情への対処)」。
「ちょっとしたことでイライラしてしまう」「怒りを爆発させてしまって人間関係を壊してしまった」――そんな経験を抱えていませんか?
怒りは誰もが持つ自然な感情です。しかし、扱い方を間違えると家庭や職場での関係を悪化させ、自分自身も強い後悔や罪悪感に苦しむことになります。本記事では、認知行動療法の視点からアンガーマネジメントを解説し、広島店でできる具体的なサポート内容をご紹介します。
怒りは「性格」ではなく「心の仕組み」
「自分は短気だからどうしようもない」とあきらめていませんか?
実際には、怒りやすさは生まれ持った性格だけで決まるのではなく、考え方のクセや行動のパターン、環境要因が大きく関係しています。
例えば――
- 期待していた通りに相手が動いてくれなかった
- 大切にしている価値観を軽んじられたと感じた
- 「~すべき」「~であるべき」といった強い信念を持っている
こうした状況で心の中に「相手はこうあるべきだ」「自分は軽んじられている」という思い込みが浮かぶと、怒りは一気に強まります。
つまり、怒りは「性格の問題」ではなく、認知(物事の受け止め方)と行動習慣が作り出す現象なのです。
怒りのメカニズムを理解する
怒りは「二次感情」と呼ばれることがあります。その背景には、実は別の一次感情が隠れていることが多いのです。
- 不安(「このままではどうなるんだろう」)
- 悲しみ(「理解してもらえない」)
- 無力感(「自分にはどうにもできない」)
- つらさ(「大切にされていない気がする」)
こうした感情がうまく表現できないとき、人は「怒り」という強い形に置き換えてしまうことがあります。
怒りを理解するには、「自分はなぜこんなにイライラしたのか?」を冷静に振り返り、背後にある気持ちを探ることが大切です。
認知行動療法で取り組むアンガーマネジメント
認知行動療法では、以下のステップで怒りの感情に向き合います。
① 怒りのきっかけを把握する
- どんな場面で怒りが強まったか
- そのとき浮かんだ言葉やイメージ
- 身体の反応(動悸、手汗、顔の熱感)
- その後の行動(大声、無視、衝動的な発言)
これを記録し、データを集める事で「怒りが起きやすい場面」を特定します。
② 怒りの背景にある感情を整理する
怒りは、表面的には「苛立ち」や「攻撃的な気持ち」として現れますが、その裏側には別の感情が隠れていることが少なくありません。
たとえば――
- 子どもが言うことを聞かないときに感じる怒りの裏には、「親としてちゃんとできていないのでは」という不安が隠れていることがあります。
- 職場で上司から注意を受けたときに「腹が立つ」と感じても、実際は「認められたいのに認めてもらえなかった」という悲しみや寂しさが根底にある場合もあります。
- 友人から約束を忘れられたときに強く怒った背景には、「自分は大切にされていないのでは」という無力感や孤独感が潜んでいることもあります。
こうした背景感情を理解できると、「怒り」という表現で爆発する前に、「本当は寂しかった」「不安だった」と気づけるようになります。カウンセリングでは、出来事と感情を一緒に振り返りながら「怒りの背後にある気持ち」を整理していきます。このプロセスを通じて、怒りは「どうしようもない爆発」ではなく、理解可能で対処可能な感情として扱えるようになります。
③ 新しい考え方と行動の選択肢を増やす
怒りの感情を完全に消すことはできません。しかし、怒りを感じたときに「どう行動するか」を選べるようになると、状況は大きく変わります。
具体的には、次のようなスキルを身につけていきます。
- 伝え方の練習
「相手を攻撃する」以外にも方法はあります。
たとえば「なんでいつも遅いんだ!」ではなく、「私は時間通りに進めたいから、次はもう少し早めに準備してもらえると助かる」と、自分の気持ちを主語にした伝え方を練習します。 - 落ち着きを取り戻す切り替えスキル
怒りの高まりを感じたときに、「今は一度深呼吸をしよう」「席を立って水を飲もう」といった短時間でできる落ち着き方を身につけます。 - 怒りの強さを数値化する
「今の怒りは10段階中いくつだろう?」と、自分の感情を温度計のように客観視する習慣をつけます。怒りが「3〜4」の段階で気づけるようになると、爆発前に対応できる可能性が高まります。 - 行動のバリエーションを増やす
怒鳴る・黙る以外にも、「その場を離れる」「メモに気持ちを書く」「後で落ち着いて話す」といった複数の選択肢を持てるようになると、怒りに振り回されにくくなります。
これらのスキルを繰り返し練習することで、怒りを「抑える」だけでなく「活かす」方向に変えていくことが可能になります。たとえば、「本当に大事にしたいことを伝えるきっかけ」として怒りを使えるようになると、人間関係がより健全で安心できるものに変わっていきます。
カウンセリングでよくあるご相談事例(Q&A)
Q1. 怒りを感じたとき、どうすればすぐ冷静になれますか?
A. 呼吸法や一時的に席を外すなどの方法を一緒に検討します。認知行動療法では「怒りが高まる前に気づく」トレーニングを通じて、早めのコントロールを目指します。
Q2. 家族との口論が絶えません。改善できますか?
A. 一方のみの相談でも可能です。会話のパターンや認知の違いを整理することで、伝え方を変えるサポートをします。
Q3. 怒りが表情や態度に出てしまい、周囲に気を遣わせてしまいます。
A. 無意識に出るサインをコントロールするのは難しいものです。カウンセリングでは「気づきを早める練習」や「落ち着きを取り戻す具体的な方法」を扱います。表情や態度の変化に気づくことで、自分の感情をより上手に扱えるようになります。
アンガーマネジメントに取り組むメリット
- 家庭や職場での人間関係が改善する
- 自己嫌悪や後悔が減る
- ストレスによる身体症状(頭痛・不眠・胃の不調)が和らぐ
- 自分の感情を大切にしつつ相手と建設的に関われる
怒りを適切に扱えるようになると、生活全体が穏やかになり、自分らしさを発揮しやすくなります。
「怒らない人」ではなく「怒りと上手に付き合える人」へ
怒りを完全に消すことはできません。しかし、自分の気持ちに気づき、相手に伝える方法を選べるようになると、人間関係は格段にスムーズになります。
認知行動療法カウンセリングセンター広島店では、ただ「我慢する」のではなく、怒りを理解し、建設的に表現できる力を身につけるお手伝いをしています。
広島でアンガーマネジメントに悩んだらご相談ください
認知行動療法カウンセリングセンター 広島店
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